
【障害対策事例】さくらインターネット移行ツールでサーバー障害を解消した実例
企業サイトが突然閲覧できなくなる――。
ウェブサイトは、企業の信頼や売上、問い合わせ獲得に直結する重要な資産です。
本記事では、弊社が管理するウェブサイトにおいて頻発していたサーバー障害に対し、
さくらインターネットの「移行ツール」を活用して改善した事例をご紹介します。
さくらインターネットの「移行ツール」とは?
さくらインターネットの移行ツールは、旧サーバー環境から最新のSSD化されたサーバー環境へ、ウェブサイトやデータベースを自動で移行できる機能です。
- 申込手続き不要
- 無料で利用可能
- 既存データを保持したまま移行
移行ツールの詳細については、さくらインターネットが公開している以下の公式ページをご参照ください。
移行ツールで期待できる主なメリット
- サーバー基盤の最新化
- 障害発生時の復旧速度向上
- パフォーマンス向上(表示速度・安定性の改善)
旧サーバー環境では今後対応できない仕様や制限が増える可能性があり、 移行しないこと自体がリスクになるケースも考えられます。
移行を決断した背景|頻発していたサーバー障害
弊社が管理する一部サイトでは、以下のような課題が発生していました。
- 約4か月に1回の頻度でサイトが閲覧不能になる
- 復旧までに長時間を要する場合がある
- ウェブサイト・メールともに停止する
これらの障害は、機会損失やお問い合わせ対応の遅延、ブランド信頼の低下など、 ビジネス面への影響が避けられません。 そのため、障害対策を最優先事項として移行ツールの実施を決断しました。
移行ツール実施後に得られた改善効果
移行実施後、運用面で次のような改善が見られました。
- 移行後、現時点ではサーバー障害の発生はなし
- サイト表示の安定性が向上
- 運用担当者の心理的負担が軽減
特に、復旧を待つしかない不安定な状況が解消された点は、大きな改善と感じています。
移行ツール実施時の注意点
移行ツールは非常に便利な一方、事前に把握しておくべき注意点もあります。
- 今回の移行完了までかかった時間は約3時間、その間にサイトの表示・メールなどすべての機能が停止します(サイト規模により時間は変動)
- 移行ツールの実行は即日対応のみ
- 移行後はサーバー番号が変更される ※サーバー番号は(www〇〇〇.sakura.ne.jp)の〇〇〇に入っている数字
- MySQLのバージョンが古い場合は更新が必要で、事前にバージョンアップが必要
※MySQLのバージョンアップは、対応日時を事前に指定して予約する必要があるため、即日での対応はできません。 移行ツールの実施前に、あらかじめスケジュールを調整しておく必要があります。
移行ツールの対象条件と事前チェック
以下の利用状況の場合、移行ツールはご利用いただけません
- 対象のサーバーが1週間以内にメンテナンスを控えている場合
- 2022年2月16日以降にご契約されたサーバーの場合
- MySQL 4.0、5.1、5.5、5.7の古いデータベースをご利用中の場合
- バックアップ&ステージングをご利用中の場合
まとめ|サーバー障害対策として移行ツールは有効
- 無料で実施可能
- 既存データを保持したまま移行できる
- 障害発生リスクを明確に軽減
- サイト運用の安定性と安心感を得られる
旧サーバー環境をご利用中で、障害や不安定さにお悩みの場合は、 早めに移行ツールの活用を検討することをおすすめします。

